痛みのある所だけを診るのではなく、その人のからだ全体のバランスから整える。 それが鍼灸の土台にある東洋医学の考え方です。
同じ「腰痛」でも、原因や体質は人それぞれ。東洋医学は、その人の状態(証=しょう)を見立てて施術します。
からだを動かすエネルギー。不足や滞りで、だるさ・冷え・気分の落ち込み。
全身に栄養を届ける流れ。不足や滞りで、しびれ・こわばり・痛み。
からだをうるおす水分。偏りで、むくみ・重だるさ。

経絡(けいらく)は、気血がめぐる通り道。全身に網の目のように張りめぐらされ、その上にツボ(経穴)があります。

経絡=気血の通り道、ツボ=その上にある“調整ポイント”。滞りを流し、不足を補うことで、からだ全体の「めぐり」を整えます。
「効くのか分からない」を見える化するため、施術の前後でからだの変化を確かめながら進めます。
お話を伺い、脈から全身の状態を読み取ります。
姿勢・動作・筋力などを評価し、課題を明確に。
鍼灸・手技・運動療法を体調に合わせて。
施術後の変化を確認します。
結果をもとに内容や強度を調整。
再度変化を確認し方針を検討。
今後の助言と次回の計画をご提案。
手首の脈から、からだ全体の「どこに・どんな偏りがあるか」を読み取ります。


速い=熱の傾向/遅い=冷えの傾向
浅い=表面・急性/沈む=奥・慢性
力強い=実(過剰)/弱い=虚(不足)
細い=血や潤い不足/弦=緊張・痛み
乱れ=心や全身のバランスの乱れ
左右 × 寸関尺 × 浮沈 = 12か所。からだをめぐる十二経脈(6臓6腑)の偏りを読み、施術するツボを決めます。
| 部位 | 左手 | 右手 |
|---|---|---|
| 寸 (手首側) |
浮 小腸(腑) 沈 心(臓) |
浮 大腸(腑) 沈 肺(臓) |
| 関 (中央) |
浮 胆(腑) 沈 肝(臓) |
浮 胃(腑) 沈 脾(臓) |
| 尺 (肘側) |
浮 膀胱(腑) 沈 腎(臓) |
浮 三焦(腑) 沈 心包(臓) |
脈の強さなどから、いま「足りていない」のか「余って滞っている」のかを見立てます。
気・血・水(うるおい)など、必要なものが不足した状態。
余分なもの・滞り・熱などが過剰になった状態。
からだの機能を「肝・心・脾・肺・腎」という5つのまとまりで捉えます。

気・血のめぐり、筋、目、自律神経の調整

血を全身に巡らせる、精神・睡眠

消化吸収、気血を作る、水はけ、筋肉

呼吸、皮膚、防衛(免疫)、水の代謝

成長と老化、骨・腰膝、水分、生命力の源
五臓はそれぞれ「木・火・土・金・水」に対応し、互いに影響し合ってバランスを保ちます。どこかが弱る/高ぶると周りに影響するため、脈診で偏りを読んで全体を整えます。

育てる・生み出す関係。前の臓が次の臓を養います。
例:肝(木)が高ぶると脾(土)を抑える 等。
同じ臓でも、「不足(虚)」か「過剰・滞り(実)」かで、現れ方が変わります。
| 五臓 | 虚(不足)の例 | 実(過剰・滞り)の例 |
|---|---|---|
| 肝 | めまい・目のかすみ・筋のつり・爪がもろい | イライラ・頭痛・脇腹の張り・血圧高め |
| 心 | 動悸・不安・不眠・物忘れ・汗をかきやすい | のぼせ・強い動悸・寝つけない |
| 脾 | 食欲不振・疲れ・下痢・むくみ・あざ | 体が重だるい・むくみ・食後の強い眠気 |
| 肺 | 息切れ・風邪をひきやすい・声が小さい・肌乾燥 | 咳・痰が多い・ぜいぜいする・胸苦しさ |
| 腎 | 腰膝のだるさ・頻尿/夜間尿・耳鳴り・冷え・物忘れ | むくみ・尿が出にくい・水分の停滞 |
東洋医学の見立て(脈診)に、客観的な数字を重ねます。同じ施術で東西を組み合わせるのが当院の特長です。
関節がどこまで動くかを角度で測定(例:肩が何度上がるか)。
筋力を0〜5の6段階で評価し、弱い筋を把握。
NRS(0〜10)・圧痛・動作時痛・しびれで把握。
施術のあと、最初と同じ項目をもう一度測定します。変化を一緒に体感いただけます。
めぐりを整えることで起こる変化は、現代医学の言葉でも説明されています。
からだ全体のバランスを整える東洋医学に、客観的なPT評価を組み合わせます。
だから、鍼灸で起きた変化を、医療・介護チームと同じ言葉で共有できます。
適応の見立て・保険要件の確認はこちらで行います。迷う段階でのご相談を歓迎します。
受付時間・訪問エリアはお電話・公式サイトでご確認ください。
※本ページは鍼灸(東洋医学)の考え方のご案内です。効果には個人差があり、診断・治療方針は主治医にご相談ください。保険適応の可否・自己負担額は疾患名・医師の同意書・保険種別により個別に確認が必要です。
参考:NCCIH “Acupuncture: Effectiveness and Safety” / NICE NG193(慢性疼痛)。