文字サイズ
訪問鍼灸 Move | 理学療法士 × 鍼灸師 | 北九州市

鍼灸は、からだ全体の
「めぐり」を整える医学です。

痛みのある所だけを診るのではなく、その人のからだ全体のバランスから整える。 それが鍼灸の土台にある東洋医学の考え方です。

東洋医学の“見立て” × 理学療法の“評価”
EASTERN MEDICINE

東洋医学の考え方

同じ「腰痛」でも、原因や体質は人それぞれ。東洋医学は、その人の状態(証=しょう)を見立てて施術します。

からだを動かすエネルギー。不足や滞りで、だるさ・冷え・気分の落ち込み。

けつ

全身に栄養を届ける流れ。不足や滞りで、しびれ・こわばり・痛み。

すい

からだをうるおす水分。偏りで、むくみ・重だるさ。

気・血・水がからだをめぐる図
気・血・水が過不足なくめぐるイメージ
この「気・血・水」が過不足なくめぐっている状態を、東洋医学では“健康”と考えます。痛みや不調は、めぐりの滞り不足のサイン。同じ症状でも人によって原因が違うので、一人ひとりを見立てます(同病異治)。
さらに、五臓(肝・心・脾・肺・腎)の働きと互いの関わりからも、からだ全体のバランスを捉えます。
MERIDIAN THERAPY

経絡治療とは ― 「めぐりの通り道」を整える

経絡(けいらく)は、気血がめぐる通り道。全身に網の目のように張りめぐらされ、その上にツボ(経穴)があります。

全身をめぐる経絡とツボの図
全身に張りめぐる経絡と、その上のツボ(点)

経絡=気血の通り道、ツボ=その上にある“調整ポイント”。滞りを流し、不足を補うことで、からだ全体の「めぐり」を整えます。

① 見立てる(証を立てる)

脈・お腹・問診などから、どの経絡・臓のめぐりが滞り/不足しているかを見立てます。

② 整える

選んだツボへ繊細な鍼で刺激し、全身のめぐりを整えます。局所の痛みだけでなく、根本のバランスから。

③ 確かめる(東西の両輪)

当院では東洋医学の見立てに理学療法評価(ROM・筋力・歩行・ADL)を重ね、東西両面から変化を確認します。
木を見て、森も見る」。局所と全体、両方を診るのが経絡治療です。
TREATMENT FLOW

診て整える流れ ― 評価→施術→再評価

「効くのか分からない」を見える化するため、施術の前後でからだの変化を確かめながら進めます。

① 問診・脈診

お話を伺い、脈から全身の状態を読み取ります。

② 理学療法評価

姿勢・動作・筋力などを評価し、課題を明確に。

③ 施術

鍼灸・手技・運動療法を体調に合わせて。

④ 再評価

施術後の変化を確認します。

⑤ 調整施術

結果をもとに内容や強度を調整。

⑥ 再評価

再度変化を確認し方針を検討。

⑦ 終了・ご説明

今後の助言と次回の計画をご提案。

評価(金色=測る工程)と施術を繰り返すことで、お一人おひとりに最適な施術へと近づけます。
PULSE READING

脈診 ― どこを・どう診ているのか

手首の脈から、からだ全体の「どこに・どんな偏りがあるか」を読み取ります。

① どこで診る ― 寸・関・尺
手のひらを上にし、手首の親指側(橈骨動脈)に指を3本あてます。手首側から 寸(すん)・関(かん)・尺(しゃく)。左右で合わせて6か所を診ます。
手首の橈骨動脈に指3本をあてる寸関尺の図
手首側から 寸・関・尺。橈骨動脈に指3本をあてます。
② どの深さで診る ― 浮と沈
浮(ふ)=浅い軽く触れて、皮膚の近くで感じる脈。表面・急性の傾向。
沈(ちん)=深い深く押して、骨の近くで感じる脈。奥・慢性の傾向。
浮と沈の押し分けを示す断面図(皮膚・橈骨動脈・橈骨)
上から 皮膚・橈骨動脈・橈骨。浮=浅く、沈=深く押し分けます。
③ 脈の「5つの要素」
速さ
速い ⇄ 遅い

速い=熱の傾向/遅い=冷えの傾向

深さ
浮 ⇄ 沈

浅い=表面・急性/沈む=奥・慢性

強さ
有力 ⇄ 無力

力強い=実(過剰)/弱い=虚(不足)

幅・形
大・細・弦 など

細い=血や潤い不足/弦=緊張・痛み

リズム
整 ⇄ 不整

乱れ=心や全身のバランスの乱れ

これらを組み合わせ、次の 虚実五臓 の見立てにつなげます。
MERIDIAN MAP

寸関尺 × 浮沈で「十二経脈」を診る

左右 × 寸関尺 × 浮沈 = 12か所。からだをめぐる十二経脈(6臓6腑)の偏りを読み、施術するツボを決めます。

寸関尺 × 浮沈の配当表を見る12か所の対応
← 横にスクロールできます →
部位左手右手

(手首側)
小腸(腑)
心(臓)
大腸(腑)
肺(臓)

(中央)
胆(腑)
肝(臓)
胃(腑)
脾(臓)

(肘側)
膀胱(腑)
腎(臓)
三焦(腑)
心包(臓)
浮(軽く)=六腑沈(深く)=五臓+心包。同じ部位でも押し分けることで、腑(浅い)と臓(深い)を診分けます。
ASSESSMENT ①

虚と実 ― からだの2つの傾向

脈の強さなどから、いま「足りていない」のか「余って滞っている」のかを見立てます。

虚(きょ)

足りない・弱い
脈:弱い・力がない(無力

気・血・水(うるおい)など、必要なものが不足した状態。

例:だるい/疲れやすい/冷え/少し動くと息切れ/食欲がない
施術:足りないものを「補う」 ▶ ご高齢の方に多い傾向

実(じつ)

余っている・滞っている
脈:力強い・ピンと張る(有力

余分なもの・滞り・熱などが過剰になった状態。

例:張る/強い痛み/のぼせ/便秘/イライラ・怒りっぽい
施術:余分なものを「流す・抜く」 ▶ 痛み・炎症が強い時など
ASSESSMENT ②

五臓 ― からだを支える5つの働き

からだの機能を「肝・心・脾・肺・腎」という5つのまとまりで捉えます。

かん

気・血のめぐり、筋、目、自律神経の調整

しん

血を全身に巡らせる、精神・睡眠

消化吸収、気血を作る、水はけ、筋肉

はい

呼吸、皮膚、防衛(免疫)、水の代謝

じん

成長と老化、骨・腰膝、水分、生命力の源

※ 西洋医学の臓器(肝臓・心臓…)とイコールではなく、「働きのまとまり」として捉えます。
ASSESSMENT ③

五行 ― 五臓は支え合い・抑え合う

五臓はそれぞれ「木・火・土・金・水」に対応し、互いに影響し合ってバランスを保ちます。どこかが弱る/高ぶると周りに影響するため、脈診で偏りを読んで全体を整えます。

五行図(相生・相剋)を見る五角形の関係図
五臓の相生・相剋を示す五行の関係図
緑=相生(育てる) / 赤=相剋(抑える)
相生(そうせい)木 → 火 → 土 → 金 → 水 → 木

育てる・生み出す関係。前の臓が次の臓を養います。

相剋(そうこく)抑える・調整する関係

例:肝(木)が高ぶると脾(土)を抑える 等。

ASSESSMENT ④

虚実 × 五臓 ― 症状の現れ方の例

同じ臓でも、「不足(虚)」か「過剰・滞り(実)」かで、現れ方が変わります。

五臓ごとの症状例(表)を見る虚/実の一覧
← 横にスクロールできます →
五臓虚(不足)の例実(過剰・滞り)の例
めまい・目のかすみ・筋のつり・爪がもろいイライラ・頭痛・脇腹の張り・血圧高め
動悸・不安・不眠・物忘れ・汗をかきやすいのぼせ・強い動悸・寝つけない
食欲不振・疲れ・下痢・むくみ・あざ体が重だるい・むくみ・食後の強い眠気
息切れ・風邪をひきやすい・声が小さい・肌乾燥咳・痰が多い・ぜいぜいする・胸苦しさ
腰膝のだるさ・頻尿/夜間尿・耳鳴り・冷え・物忘れむくみ・尿が出にくい・水分の停滞
ご高齢の方は 「腎の虚(腎虚)」 が背景にあることが多く、腰膝・夜間頻尿・冷え・物忘れの一因になります。
WESTERN ASSESSMENT

理学療法評価 ― 西洋医学の「数字」で測る

東洋医学の見立て(脈診)に、客観的な数字を重ねます。同じ施術で東西を組み合わせるのが当院の特長です。

ROM
関節可動域

関節がどこまで動くかを角度で測定(例:肩が何度上がるか)。

MMT
徒手筋力テスト

筋力を0〜5の6段階で評価し、弱い筋を把握。

疼痛
痛みの数値化

NRS(0〜10)・圧痛・動作時痛・しびれで把握。

脈診(東洋)で全体の偏りを、数字(西洋)で変化を。両方を組み合わせて確認します。
RE-ASSESSMENT

その場で・数字で「変化」を確かめる

施術のあと、最初と同じ項目をもう一度測定します。変化を一緒に体感いただけます。

肩の可動域腕が上がりやすく
120°150°
痛み NRS動作時の痛みが軽減
73
脈の状態張りがゆるむ
弦・緊張やわらぐ
※ 数値はイメージです。変化の出方には個人差があります。
EFFECTS

経絡治療で、こんな変化が期待できます

めぐりを整えることで起こる変化は、現代医学の言葉でも説明されています。

痛みの緩和/鍼の刺激が痛みの伝達を抑え(ゲートコントロール)、からだ本来の鎮痛の仕組み(内因性オピオイド・下行性抑制)を引き出すと考えられています。
動きやすさ/筋緊張・こわばりの軽減、局所血流や組織のめぐりの改善で、関節や筋肉が動かしやすくなることがあります。
自律神経の調整/交感/副交感のバランスへ働きかけ、睡眠・冷え・疲労感の変化につながることがあります。
再発しにくいからだへ/局所だけでなく全身のバランスを整えることで、QOLの維持・再発予防を目指します。
※効果には個人差があり、万能ではありません。だからこそ毎回、理学療法評価で変化を“数字”で確認します。
東洋医学の“見立て” × 理学療法の“評価”

からだ全体のバランスを整える東洋医学に、客観的なPT評価を組み合わせます。
だから、鍼灸で起きた変化を、医療・介護チームと同じ言葉で共有できます。

Q & A

よくあるご質問

「気の流れ」って、科学的に証明されているの?
「気」は東洋医学独自の考え方ですが、鍼の作用(鎮痛・血流・自律神経への影響)は現代医学でも研究・報告されています。当院は東洋医学の見立てと、客観的なPT評価の両方で確認します。
経絡治療と、一般的な鍼の違いは?
痛い所にだけ打つのではなく、脈診などで全身のバランスを見立て、根本から整えるのが経絡治療です。局所への対症と、全体の調整を組み合わせます。
鍼は不衛生ではありませんか?
滅菌済みの使い捨て鍼を使用し、再使用はしません。刺入前に皮膚状態を確認し、必要部位を消毒します。
本当に効果はありますか?
慢性腰痛・頸部痛・変形性膝関節症・術後痛など一部の痛みで有用性が報告されています。一方で疾患や症状により効果の強さは異なり、過度な期待は避けて評価します。
効果はどう判断しますか?
NRS/VAS・ROM・MMT・TUG・ADLなど、看護・リハ職が共有しやすい指標で確認します。施術前後や数週間単位で変化を記録します。
危険な副作用はありますか?
多くは軽微な出血・内出血・だるさ・一過性の痛みです。まれに気胸・感染・神経/血管損傷があるため、禁忌確認・清潔操作・刺入深度の管理を徹底します。
薬や既往歴があっても受けられますか?
抗凝固薬・抗血小板薬、糖尿病、易感染状態、悪性腫瘍、心疾患、ペースメーカー、皮膚トラブルなどは事前確認が必要です。状態により施術部位・刺激量を調整、または中止します。
CONTACT

迷ったら、まず相談を。

適応の見立て・保険要件の確認はこちらで行います。迷う段階でのご相談を歓迎します。

📞 電話で相談(090-2394-9552) 💬 LINEで相談する 🌐 公式サイトを見る

受付時間・訪問エリアはお電話・公式サイトでご確認ください。

※本ページは鍼灸(東洋医学)の考え方のご案内です。効果には個人差があり、診断・治療方針は主治医にご相談ください。保険適応の可否・自己負担額は疾患名・医師の同意書・保険種別により個別に確認が必要です。
参考:NCCIH “Acupuncture: Effectiveness and Safety” / NICE NG193(慢性疼痛)。